三菱重工株価3.61%急落、中期経営計画に投資家の期待応えられず

三菱重工の株価急落

今日のマーケットで、三菱重工の株価が3.61%下落しました。これは昨日、中期経営計画を発表したことに起因しており、夜間取引では買われていたものの、株式市場が開始するとともに下落し、そのままの状態で取引が終了しました。1分足で見ると、株式市場オープンと同時に売りが集中し、その後はリバウンドもほとんどなく、じりじりと横ばいの状態で終了しました。

中期経営計画の詳細

三菱重工が発表した中期経営計画の内容には、具体的な数値目標が示されています。売上目標は4.7兆円から5.7兆円、事業利益目標は2,825億円から4,500億円、RO目標は12%以上としています。また、2026年には配当金を2,600円にする計画があり、今年の予想は2,200円ということで、累進配当を採用しています。

さらに、三菱重工は新たにDOE（Dividend on Equity）を導入し、中長期的な累進配当を実現する方針を示しています。DOEは資産に対する配当の割合を示し、最低限4%以上を目指すとのことです。これにより、特に経済が混乱した年でも、資産をもとにした配当を出し続けることが可能です。

事業領域の拡大

三菱重工は、新たな事業領域として原子力に力を入れる計画を発表しました。これは国の方針である原子力活用推進を踏まえたものです。三菱重工といえば原子力分野での実績があるため、この方針は同社の強みを生かしたものと言えるでしょう。

38ページにわたるスライドからもわかるように、三菱重工はさまざまな事業領域で積極的に活動を展開する計画です。これにより、同社はさらに多角的な収益源を確保することを目指しています。

投資家への還元強化

今回の中期経営計画で特に注目すべき点は、投資家への還元を強化する姿勢です。累進配当の採用やDOEの導入は、投資家に対する安定したリターンを約束するものであり、株主価値の向上を目指しています。

ただし、市場の反応を見る限りでは、この計画には物足りなさを感じる投資家もいるようです。しかし、三菱重工の中長期的なビジョンと具体的な数値目標を踏まえれば、今回の発表は決して悪いものではないと言えるでしょう。

未来の配当利回りは1.618%と高い数値ではありませんが、無理のない配当水準となっており、投資家にとっては安定の象徴となるでしょう。

視聴者の反応

この動画を見た多くの視聴者は、現在の三菱重工の株価急落を一時的なものと見て、今が買い時だと前向きな意見が多かったです。「底値で拾える国策銘柄」として、将来的な上昇を期待する声が目立ちました。また、「国家予算の国防予算の拡大や、新たな事業展開が見込まれることから、長期的には上昇する可能性が高い」という意見もありました。

ただし、「最近の分割された銘柄の調子が悪い」として慎重な姿勢を見せるコメントや、現時点では「株価は⤴︎そうだが、岸田政権の政策が日本人の可処分所得を少なくする影響も心配」との声も聞かれました。加えて、PTS市場（夜間取引）での反応が必ずしも信用できないとの指摘もあり、一部の投資家は冷静に見極めようとする姿勢です。

また、三菱重工が様々な事業領域にわたる積極的な活動を展開する計画が、投資家にとっての信頼性を高めると考えられています。特に「国家予算の恩恵を受ける可能性が高い」との期待も高まり、原子力や水素発電関係の事業が注目されています。

しかし一方で、一部の視聴者からは、「株価がなぜ下がるのか謎」という反応や困惑の声もあり、発表された計画の具体性や市場の短期的な動きに対する疑念も払拭できない様子です。

最後に、多くの視聴者が長期的な視点で三菱重工のポテンシャルを評価し、「長いスパンでは固い銘柄」として、今後の動きに期待を寄せています。

※引用元
チャンネル名：株の買い時を考えるチャンネル
動画タイトル：三菱重工の株下落。還元強化発表