若者の恋愛離れ、現代の価値観がもたらす深層心理とは？

若者の恋愛離れの深層心理

最近の調査によると、交際相手がいない20代の未婚男女の3割から4割が「恋人はいらない」と答えるようになってきました。その理由としては、「恋愛が面倒」「疲れる」「一人が好き」などが挙げられます。しかし、背後にはもっと深い原因があります。それは、「恋愛よりも楽しいことが他にたくさんある」という現代の若者の価値観の変化です。

恋愛を避ける理由には他にも、恋愛に伴うリスクがあります。ストーカー行為やデートDV、リベンジポルノなど、恋愛がもたらすリスクが恐れられるようになりました。特にSNSの普及により、告白をしたことで公開処刑のように笑いものにされることもあります。

結婚に恋愛はいらない？

また、現代では恋愛を経なければ結婚できないという固定観念も見直されています。大学入試のように「皆がやりたくないがやらなければならない」と考えられていた結婚と恋愛の関係性が、再考されています。

恋愛をしないで結婚を考えるという価値観が広まりつつあります。結婚相手を選ぶ際に恋愛を必須としないことで、リスクやトラブルを避ける若者が増えていると言えるでしょう。

女性が男性に求める「三平」とは？

女性が男性に求める条件も変化しています。かつては「三高」（高学歴・高収入・高身長）が求められていましたが、現代では「三平」（平均的な収入、安定した職業、平凡な性格）が重視されるようになっています。

これは、安定した生活や安心感を求める傾向が強まったためと考えられます。恋愛相手としての魅力よりも、結婚相手としての現実的な条件が重視される時代に移行してきているのです。

男性が女性に求める年収300万円以上とは？

一方で、男性が女性に求める条件も変動しています。男性が女性に求める年収が300万円以上といった現象が見られるようになりました。

これは、共働き世帯が増えている現在、経済的な負担を分かち合う必要性が認識されるようになったためです。かつては男性が一家の大黒柱として経済を支える役割を担っていましたが、この役割分担が変わりつつあります。

酒・クルマ離れの理由

若者の「酒離れ」「クルマ離れ」も同様に顕著です。これには経済的要因が大きく影響しています。若者の収入が減少し、余暇にお金をかける余裕がなくなっているのです。

また、環境意識の高まりや健康志向も影響しています。酒を飲む習慣が健康に悪影響を与えるという認識や、車を所有することの環境負担の問題が、若者の消費行動に影響を与えています。

企業も変わらないと生き残れない

こうした若者の価値観の変化に対して、企業も変わらざるを得ません。従来のマーケティング戦略や製品開発では若者に支持されないからです。

企業が生き残るためには、若者のニーズに応じた製品やサービスを提供し、新たな価値を創造することが求められています。変わりゆく時代に対応するためには、柔軟な発想と迅速な対応が必要です。

視聴者の反応

視聴者の反応は非常に多岐にわたりました。現代の若者の価値観の変化について、特に専業主婦という古いライフスタイルが厳しくなっているとの意見が見受けられます。さらに、恋愛を「暇つぶしのコンテンツ」と捉え、AIお見合いなど新しい形式の出会いが注目されているという新しい視点も提示されました。また、恋愛体質の人からは、振られた経験もポジティブに捉えられる経験の一部とされ、転職活動に例えることで実践的なアドバイスも寄せられました。一方で、一人の時間を求める意識も根強く、家族を持つことと一人の時間を楽しむことのバランスが重要だと認識されています。

※引用元
チャンネル名：PIVOT 公式チャンネル
動画タイトル：若者の恋愛離れ「深層心理」／面倒・リスクだらけ／結婚に恋愛はいらない／女性が男性に求める「三平」／男性が女性に求める年収300万円以上／酒・クルマ離れの理由／企業も変わらないと生き残れない【牛窪 恵】